柔道・全日本選抜体重別選手権最終日
(4月3日、福岡国際センター)
8月の世界選手権(パリ)の代表選考会を兼ね、
女子63キロ級は東日本大震災の被災地にある
宮城・東北高出身の阿部香菜が初優勝しました。
http://www.sanspo.com/sports/photos/110404/gsi1104040503002-p3.htm
故郷に元気を送り、代表権を獲得。。。
試合は世界女王・上野順恵が出場を見合わせ、事実上、
世界選手権へ向けた残り1枠をかけた決勝戦。
谷本育美から指導2つを引き出し、大会初制覇を飾ったのです。
東日本大震災で被災した宮城県出身の阿部は、
目を赤く腫らしながら
「家族も応援にくるはずだったけど、家が大変なんで…。
東北高の後輩たちの励ましにもなれば…」
と言葉を詰まらせた。
家族が住む宮城・石巻市の実家は、
沿岸部から200メートル付近にあるという。
3月11日の震災直後は、音信が取れなくなった。
テレビ映像で見る変わり果てた故郷に「これが地元なのか」
と絶句した。
無事を祈り続けた5日後、ようやく連絡がとれた。
住居は1階部分が浸水し、壊滅状態となったが、
祖父、両親、2人の姉、妹の家族全員の無事が確認できた。
避難所で暮らしていた父・進さんと母・みや子さんの
会場での声援は聞くことはかなわなかったものの、
「家族も頑張っているから、お前も頑張れ!」
電話で聞いた声が、胸の中で何度も響いた。
8月、パリで開かれる大舞台。
畳の上から発信する故郷への激励は、
まだまだ終わらない。