『信は力なり』
西村徳文(千葉ロッテ監督)
就任1年目の千葉ロッテ西村徳文監督は、
日本一に導いた史上9人目の新人監督となった。
その瞬間、西村監督の険しかった顔が一転、柔和になった。
指揮官が喜びを爆発させる選手の輪にゆっくりと向かう。
2試合で10時間39分の死闘。
日本シリーズ進出を決めたときと同じ、
3度宙に舞った。
「よくここまでたどり着けました。みんなの力ですね。
最初から選手を信じただけ。
チームスローガンの和のとおり、
みんなが一つになれた」
「信は力なり」
帽子のつばにもこの言葉を書き記しているそうです。
西村監督が尊敬する高校ラグビーの名将・伏見工高の
山口良治総監督の言葉。無名の公立高校を、
全国制覇の常連校にまで育てたあげた苦労人。
事あるごとに携帯電話で連絡を取り合い、
この言葉の重みを再認識してきたそうです。
何度も訪れたがけっぷちにも負けなかった。
開幕後スタートダッシュに成功したが、
5月には唐川投手ら主力選手の故障が続出。。。
夏場には7連敗を喫し、
シーズン残り3試合は1試合でも負ければ4位の危機だった。
それでも窮地に追い込まれるたび繰り返したのは
「選手を信じて戦います」
この言葉だった。